2024年1月3日に日本石川県能登半島で発生したM7.5の地震は、甚大な被害を引き起こしました。過去の経験から、地震による被害の多くは、建物の倒壊や倒壊した建物によるものです。今回の地震では、住宅用建物の3分の2が倒壊し、その多くは老朽化した木造の建物でした。KCC(Karen Clark & Company)社による調査によると、日本能登半島の被害総額は約9300億円にのぼると推定されています。
 

この地震から、以下の2つの点に注意すべきことがわかりました。

  1. 建物の構造と築年数

  2. 地盤液化のリスク


1. 建物の構造と築年数

伝統的な木造建築や土壁、瓦屋根は、鉄筋コンクリート造りなどに比べて倒壊しやすい傾向があります。

KCC社の調査によると、商業や工業用建物の多くは鉄骨造りで、高い耐震性を持っているため、被害は比較的少なかった一方、住宅用建物の多くは木造で、耐震性が低いため、倒壊しやすいことがわかりました。また、石川県の住宅の3分の1は、1981年以前(昭和56年以前)に建てられた老朽化した建築物であり、これが被害拡大の一因となりました。

さらに、日本経済新聞の調査によると、能登半島北部では、1970年以前(昭和45年以前)に建てられた木造建築の割合が、全国平均の7%に対し、珠洲市で40.6%、輪島市で34.6%、能登町で32%と、非常に高いことがわかりました。

傳統木造建築、泥牆和瓦屋頂,比鋼筋混凝土等更容易倒塌。



2.地盤液化のリスク

土地失去支撐力,土壤液化。

地震によって、地盤の孔隙水圧が上昇し、土が液体状になる現象を地盤液化といいます。地震発生時に、SNSなどで地面が隆起したり、道路が割れたり、水が噴き出す映像が拡散されました。これは地盤液化によって、地面が沈下したり、地盤が弱くなったりしたためと考えられています。地盤液化は、地震の揺れの大きさや地盤の性質によって、発生する場所や範囲が異なります。

東日本大震災では、震源から遠く離れた東京や千葉県でも、地盤液化が発生し、多くの建物が倒壊しました。能登半島地震では、新潟県でも地盤液化が発生し、900棟以上の建物が倒壊しました。

 

NHKは、1月9日に、この地震による地盤液化のリスクを予測する調査を行いました。

液状化リスクは首都直下地震の想定でも 起こりやすい場所は?

東京都

東京都では東部の荒川や隅田川沿い、それに東京湾岸の埋め立て地など

神奈川県

横浜市や川崎市の沿岸

琦玉県

東部の荒川沿い

千葉県

京湾岸の埋め立て地や江戸川沿いの低地など

圖表資料來源:NHK首都圏ナビ

表中の予測結果は、土壌液化のリスクが高い可能性が高い場所を示しています。一般の市民は、東京都建設局の「東京都の液状化予測図」ウェブサイトも参考にすることができます。ただし、土壌液化リスクが高い地域がすべて危険な場所であるとは限りません。。
東京都の液状化予測図」
建築士の田村啓氏は、「リスクの高い場合、100%の安全性は達成できませんが、その代わりに、より強固な鉄柱を深く地面に打ち込む、耐震技術を利用するなど、対策を講じることで、倒壊後も修復が容易になり、被害の深刻さを軽減することができます」と指摘しています。軟弱な地盤だからといって、建物を建てることができないわけではありません。建てられるかどうかは、建て主が土壌の特性や地質状況を考慮して、より強固な改良工事を行っているかどうかにかかっています。これは、購入前に建て主の評判を確認することが重要である理由でもあります。


結論| KeyvestJapan POINT

日本と台湾はどちらも地震が多い国です。地震による建物の倒壊は、防災において重要なリスクです。海外不動産管理会社である私たちは、建物の建造や購入に際しては、建築構造や築年数に注意することをおすすめします。鉄筋コンクリート造りなどの耐震性に優れた構造の建物を選ぶことで、地震による被害を軽減することができます。

また、土壌液化リスクが高い地域で建物を取得した場合でも、過度に心配する必要はありません。不動産仲介業者や建て主に、建物の耐震性や住宅基本地震保険の加入状況を確認しておくことで、万が一の際には保険金の支払いを受けることができ、被害を最小限に抑えることができます。

もちろん、何よりも大切なのは「命を守ること」です。地震が発生した際には、すぐに安全な避難場所に避難し、倒壊の危険がある建物や電線などの危険物から身を守ることが重要です

 


撰寫文/行銷部

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